大学院

工学研究科

電子工学専攻,応用化学専攻が新設され,環境に調和した最先端の研究・開発機関としての期待がますます高まっています。

科学技術が21世紀のグローバルな社会と共存できる進歩を期待されるなか、幅広い視野と高度な専門知識を備えた人材のニーズが高まっています。本大学院工学研究科では、「システム工学専攻」、「電子工学専攻」、「応用化学専攻」の3専攻において、各専攻分野で非常に優れた研究業績を持つ教員が多数在籍。最先端の教育研究を行う中で、即戦力となり、人格的にも優れた科学技術者・研究者を育成しています。本大学院生は、教員らの研究プロジェクトをはじめ、実践的なテーマで独自の研究に取り組み、実力をつけています。

システム工学専攻

環境に配慮しつつ、豊かな生活に貢献できる技術開発が課題とされています。本専攻では、高効率エネルギー変換、知的複合材料開発など、工学的見地から人間支援技術の発展に貢献できる技術者や研究者の育成を目指しています。

熱力学、燃焼学、液体力学、応用力学、シミュレーション工学、電子工学、情報工学など、最先端の領域で実績を上げている多数の研究者を教員に揃えています。燃料電池自動車のような環境に配慮した自動車づくりなど、エネルギー変換をはじめとするエネルギー関連システムの高効率化、小規模システムから地球規模にいたる技術と環境調和に関するシミュレーション技術など、幅広いテーマのもと、環境や人間にやさしい技術の構築を目的に研究活動を行っています。

システム工学専攻 2年 大川 良希 大学院 工学研究科 博士前期課程
システム工学専攻 2年
大川 良希
工学部 情報システム学科 2014年度卒業
[群馬県・桐生南高等学校出身]

学部で培ったプログラミングの知識を活かして、人工知能を研究しています。今取り組んでいるのは言葉から「情緒」を抽出することで、いずれ福祉や医療に活用が期待される分野です。大学院生になって、学部生にプログラムを教える講義を担当しています。講義を通じて後輩たちが慕ってくれるようになりました。後輩たちからの質問に答えることが自分の知識を深めることにつながって、自己の成長を実感しています。

電子工学専攻

現代社会の産業には、電子工学の理論や技術は必要不可欠です。本専攻では素材開発の基礎となる量子物性、先端材料の創成、電子工学の中核を成す電子・情報工学の3分野において、活躍できる優れた技術者・研究者の育成を目指します。

本専攻では、「量子物性」、「先端材料」、「電子・情報工学」の3教育分野を設置しています。素材開発の基礎となる「量子物性」では、素粒子・原子の世界をひもとく量子力学、統計物理学、凝縮物資を解明する固体量子論や結晶学など、物質の性質を基礎から解き明かす理論の習得を目指します。「先端材料」では、新物質の創成、機能設計や物質設計、新材料の評価、ナノ材料の開発など、凝縮物質の基礎現象から応用までの広範囲な学問的理解を得ることを目的としています。「電子・情報工学」では、電子・情報工学の基礎技術からその応用に至る幅広い教育研究を行っています。

電子工学専攻 2年 小泉 拓也 大学院 工学研究科 博士前期課程
電子工学専攻 2年
小泉 拓也
工学部 情報システム学科 2014年卒業
[愛知県・栄徳高等学校出身]

主に自動車のボディや機械部品に用いられる金属材料の熱処理の研究を掘り下げようと思い大学院に進みました。熱処理の研究を行う大学は少なく、より専門性の高い分野なので、非常にやりがいを感じています。また、企業の方と共同で冷却材を評価するシステム開発を行うなど、より実践的な機会もあります。こうした経験から社会人としての基礎力を養うことができ、充実した研究生活を過ごしています。

応用化学専攻

科学技術の進歩により、応用化学の役割は非常に大きくなりました。本専攻では、環境化学、生命化学、材料化学の3分野を設け、環境問題、バイオテクノロジー、新素材開発などで、将来の科学技術を支える優れた技術者、研究者を育成します。

本専攻では、「環境化学分野」、「生命化学分野」、「材料化学分野」の3分野を軸に、広範囲な研究を通じて即戦力として活躍できる人材の育成に取り組んでいます。「環境化学分野」は、環境問題に応えるために、電気化学、プラズマ化学、表面化学、触媒化学、無機化学を基盤とした研究を行っています。「生命化学分野」は、医療の分野で注目を集めるバイオテクノロジーの発展に寄与できる生命化学を中心とした教育研究を行っています。「材料化学分野」は、有機化学、高分子化学を基礎に、新規合成法、触媒開発など、社会の求める新素材の開発に力を入れています。

応用化学専攻 2年 北村 翼 大学院 工学研究科 博士前期課程
応用化学専攻 2年
北村 翼
工学部 生命環境化学科 2014年卒業
[群馬県・東京農業大学第二高等学校出身]

学部で夢中になった材料化学の知識をもとに、新材料の研究に取り組みたいと思い進学を決めました。現在は炭素の活用をメインとして、家電メーカーなどの企業に注目されている電気化学の分野を研究しています。大学院では高度な研究や後輩たちの指導を行うだけでなく、小中学生への学習支援も行っています。この活動で子どもたちに勉強の楽しさを伝えることができたら嬉しく思います。

独創的なアイデアで,実社会に役立つオリジナル研究・開発
機械における病気進行(摩耗進行)メカニズムの可視化・解明
動的な機械では、部品が互いに接触して摩擦が生じ、大きなエネルギーを消費しています。さらには摩耗が起こり、部品がすり減っていきます。この摩擦・摩耗が機械の寿命を左右し、時には病気(摩耗)が機械を死(故障)に至らすこともあります。機械を少ないエネルギーで長く使用できるように、摩耗メカニズムの可視化や診断・評価に関する研究を行っています。
植物バイオテクノロジーを利用した効率的なオリジナル品種の開発
植物の新品種作成を目的として、分子生物学・生化学の研究を進めています。研究から得た成果を、突然変異や遺伝子組換え技術といったバイオテクノロジーと組み合わせて、ターゲットとなる形質をもつ植物を効率的に作出する方法の開発を目指しています。これまでに、シクラメンには無かった色素をもつ新品種候補の作出に成功しています。
耳介画像を利用した
情報システムの開発
強盗犯はマスクや帽子で顔を隠すので、鑑識の現場では犯罪現場画像と被疑者画像について、耳介のみで個人識別を行わなくてはならないことがあります。しかし、これらの画像は撮影角度が異なることが常なので、耳介の撮影角度差が耳介認証に与える影響を検討する必要があります。この影響を科学的に考慮し、犯人検挙に役立つような情報をコンピュータで提供する情報システムの実用化に向けた研究を行っています。
ナノテクノロジーで作る
未来の材料分析装置
現在、「電子ビーム」を使う分析装置は新しい材料やデバイスの研究開発に必要不可欠なものとなっています。本学大学院と先端科学研究所は、最先端のナノテクノロジーを駆使し、波動関数を制御することで「軌道角運動量をもつ電子ビーム」をつくりだし、測定することに成功しました。この「電子ビーム」を用いた新しい材料分析装置の開発を行っています。
船舶のバラスト水の
殺菌管理用濃度分析計の実用化
船舶が海から取り込むバラスト水による海洋生態系の破壊が問題となっています。埼玉工業大学では、バラスト水を殺菌する目的で使用した塩素系殺菌物質の残留濃度を僅か試料1滴を垂らすだけで瞬時に測定できる濃度分析計の開発に成功しています。現在、残留殺菌物質の濃度分析計を備えたバラスト水処理装置が、世界中を航行する船舶に搭載され始めています。
燃料電池の水素エネルギーを効率よく取り出すための触媒の発見
未来の乗り物として期待される電気自動車を動かす燃料電池は、水素と酸素の反応により作られますが、水素ガスを天然ガスから取り出す際に混入する有害な一酸化炭素の除去が課題でした。本学ハイテク・リサーチ・センターのプロジェクトでは、一酸化炭素を選択的に取り除き分解する触媒の発見に成功しています。
構造設計および生産工程における最適化技術と汎用最適化システムの開発
従来の機械設計法に最適化法による改善案の自動探索と自動修正機能を追加して、コンピュータ上で自動的に最適な設計案を得ることができます。機械設計と品質向上のみならず、複合材料の研究開発、板金プレス成型、樹脂射出成形やダイカスト鋳造など生産工程の最適化などへ幅広い分野に適用することが可能となります。
生体の持つ自己治療力を取り入れた形状記憶TiNi繊維強化複合材料の開発
生体の持つ自己治療力を取り入れた、例えば損傷部位の修復や変形制御、振動制御など自然災害などによる材料や構造部材の損傷を未然に防止できる知的複合材料の研究・開発と、形状記憶TiNiワイヤの収縮効果を利用した橋梁モデルによる制振機構(特許公開中)や損傷の回復に関する基礎研究を行っています。


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