工学研究科
幅広い視野と高度な専門知識を備え、
人格的にも優れた科学技術者・研究者を育成しています。
機械工学専攻
生命環境化学専攻
情報システム専攻
大学院生ピックアップ
理想の燃料の実現はすぐそこに。
機械工学専攻 博士前期課程2年|志村 潤則 さん
埼玉県・熊谷工業高等学校出身
動的な機械では、部品が互いに接触して摩擦が生じ、大きなエネルギーを消費しています。さらには摩耗が起こり、部品がすり減っていきます。この摩擦・摩耗が機械の寿命を左右し、時には病気(摩耗)が機械を死(故障)に至らすこともあります。機械を少ないエネルギーで長く使用できるように、摩耗メカニズムの可視化や診断・評価に関する研究を行っています。
植物の新品種作成を目的として、分子生物学・生化学の研究を進めています。研究から得た成果を、突然変異や遺伝子組換え技術といったバイオテクノロジーと組み合わせて、ターゲットとなる形質をもつ植物を効率的に作出する方法の開発を目指しています。これまでに、シクラメンには無かった色素をもつ新品種候補の作出に成功しています。
強盗犯はマスクや帽子で顔を隠すので、鑑識の現場では犯罪現場画像と被疑者画像について、耳介のみで個人識別を行わなくてはならないことがあります。しかし、これらの画像は撮影角度が異なることが常なので、耳介の撮影角度差が耳介認証に与える影響を検討する必要があります。この影響を科学的に考慮し、犯人検挙に役立つような情報をコンピュータで提供する情報システムの実用化に向けた研究を行っています。
現在、「電子ビーム」を使う分析装置は新しい材料やデバイスの研究開発に必要不可欠なものとなっています。本学大学院と先端科学研究所は、最先端のナノテクノロジーを駆使し、波動関数を制御することで「軌道角運動量をもつ電子ビーム」をつくりだし、測定することに成功しました。この「電子ビーム」を用いた新しい材料分析装置の開発を行っています。
船舶が海から取り込むバラスト水による海洋生態系の破壊が問題となっています。埼玉工業大学では、バラスト水を殺菌する目的で使用した塩素系殺菌物質の残留濃度を僅か試料1滴を垂らすだけで瞬時に測定できる濃度分析計の開発に成功しています。現在、残留殺菌物質の濃度分析計を備えたバラスト水処理装置が、世界中を航行する船舶に搭載され始めています。
未来の乗り物として期待される電気自動車を動かす燃料電池は、水素と酸素の反応により作られますが、水素ガスを天然ガスから取り出す際に混入する有害な一酸化炭素の除去が課題でした。本学ハイテク・リサーチ・センターのプロジェクトでは、一酸化炭素を選択的に取り除き分解する触媒の発見に成功しています。
従来の機械設計法に最適化法による改善案の自動探索と自動修正機能を追加して、コンピュータ上で自動的に最適な設計案を得ることができます。機械設計と品質向上のみならず、複合材料の研究開発、板金プレス成型、樹脂射出成形やダイカスト鋳造など生産工程の最適化などへ幅広い分野に適用することが可能となります。
生体の持つ自己治療力を取り入れた、例えば損傷部位の修復や変形制御、振動制御など自然災害などによる材料や構造部材の損傷を未然に防止できる知的複合材料の研究・開発と、形状記憶TiNiワイヤの収縮効果を利用した橋梁モデルによる制振機構(特許公開中)や損傷の回復に関する基礎研究を行っています。