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学部・大学院

情報システム専攻 博士後期課程



「人材の育成に関する目的」及び「教育研究上の目的」

20世紀から生まれた電気・電子工学は、情報革命をもたらし、高性能なコンピュータを生み、インターネット社会の実現に中心的な役割を果たし、21世紀に入った今日も著しい発展を続けている。
本専攻は、情報技術進歩を期待される中、情報工学、電子工学の二つの教育研究分野を対象にしている。専門知識を修得させるための講義科目(特論)、専門知識を使いこなすための研究科目(特別講究・特別研究)を設ける。特別講究・特別研究おいてはゼミ、輪講、実験等を行う。学生は、教育研究の課程において、シミュレーション実験技術やシステム構築技術及び試作技術を体験習得するとともに、理論と実践を結合して検討することになる。これによって、情報システム、知能システム、ネットワーク、電子通信システムなどの分野において、幅広い視野と高度な専門知識を有する人材を育成する。また学位(博士)取得に向けて、研究指導及び論文作成指導を行う。

研究分野の特色

情報工学教育研究分野

高度な情報処理システム、情報ネットワーク、人間に友好的なインタフェースなど新しい情報化社会に適応するシステムの基礎研究や応用技術開発の教育研究分野である。知的ネットワークシステム、生体情報を利用した情報セキュリティ、医用画像処理・認識と可視化、知能・福祉・防災などのロボットシステム、ヒューマンコンピュータインタラクション、ニューラルネットワーク、人工知能、自然言語処理やディープラーニングなどの技術を利用したサイバー攻撃対策の確立、ディープラーニングの応用及びその判断根拠の可視化などの技術開発に関する先端的な分野に体系的な教育研究を行う。

電子工学研究分野

アナログ・デジタル電子デバイスの設計開発、プラズマ工学、有線・無線通信工学、画像工学、信号処理と伝送システムの基礎理論と基礎技術から、脳・コンピュータインタフェースの開発試作、情報システムに対応するアンテナの設計試作、大容量・長距離光ファイバ伝送技術の設計構築、ネットワーク技術を駆使したシステム開発、画像変換と復元処理技術の開発、光計測技術、脳波と脳磁界の計測と解析、量子理論と数理解析を用いた物理現象の解明、ナノ材料の開発や量子効果を利用した新規デバイス、粒子線と物質の相互作用の解明などの基礎現象から様々な応用に至るまで、電子工学の応用に必要な教育研究を行う。

研究指導教員及び研究指導内容

情報工学教育研究分野

氏名 役職 研究テーマ例/研究指導内容概略
橋本 智己
Hashimoto Tomomi
博士(工学) (宇都宮大学)
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教授 研究テーマ例
  1. 工学的心理モデルの提案
  2. 生活支援ロボット
研究指導内容概略
少子高齢社会を迎え、機械システムによる支援が期待されている。本研究室では、家庭環境で人間と共に生活し人間を支援する自律ロボットや生活支援ロボットの開発を進めている。
渡部 大志
Watabe Daishi
博士(理学)(東北大学)
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教授 研究テーマ例
  1. 顔による個人認証、監視システムの研究
  2. 耳介による個人認証システムの研究
研究指導内容概略
ネット上での決済や金融機関の端末などで個人認証が必要な場面が増えた。通常、個人認証にはパスワードが利用され、普通に生活していても数多くのパスワードを管理しなくてはならなくなった。管理の問題から一度漏れてしまえば他人の「なりすまし」が可能であり危険である。そこで、盗難、紛失、漏洩の恐れのない、本人だけがもつ特徴を利用し個人を認証する生体認証技術が注目を集めている。当研究室では顔と耳の認証の研究をおこなっている。
井上 聡
Inoue Satoru
博士(工学)(電気通信大学)
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教授 研究テーマ例
  1. AIを用いた農業支援の研究
  2. AIを用いた障碍者支援の研究
研究指導内容概略
人工知能(AI)の研究分野では大量のデータから規則性,法則性,入力データと出力データの関連性を導き出し利用する機械学習という分野がある。その手法のうちで生物がもつ脳内の情報処理機構を模倣して計算理論として構築されたニューラルネットワークを用い,私たちの生活をより便利にする方法について多方面に向けて研究している。特に労働者や後継者不足が深刻化している産業である農業を支援する方法や,障碍者の日常生活を支援する方法を検討している。
鯨井 政祐
Kujirai Masahiro
博士(工学)(埼玉大学)
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教授 研究テーマ例
  1. 拡張現実感を用いて直感的に操作できるシステム
  2. VR空間内での効果的なインタラクション
  3. 人指向IoT
研究指導内容概略
コンピュータのコモディティ化に伴い、誰にでもわかりやすいユーザインタフェイスはますます重要になっている。本研究室では、拡張現実感、物理センサ、タッチパネル、スマートフォンなどを用いて、直感的で人にやさしいユーザインタフェイス/インタラクションを研究している。
山﨑 隆治
Yamazaki Takaharu
博士(医学)(大阪大学)
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教授 研究テーマ例
  1. 骨関節の3次元形態・運動機能計測
  2. 医用画像処理技術の研究・開発
  3. 医療用自動解析ソフトウェアの開発
研究指導内容概略
一般に医療機関では、病気の検査、病態の可視化などを目的として、多くはX線レントゲンやCT装置などから取得される医用画像が利用されている。それら医用画像情報を適切に処理、認識、可視化し、病気などの情報を正確に計測、解析することは、精密な診断、治療方針の決定などに極めて重要である。当研究室では、様々な情報工学技術(画像処理技術)を開発し、医療分野に応用する研究を行っている。
中村 晃
Nakamura Akira
工学博士(慶応義塾大学)
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教授 研究テーマ例
  1. 動的システム制御理論
  2. ファインモーションプランニング
  3. エラーリカバリー
研究指導内容概略
家電・オーディオビジュアル機器・情報通信機器といった電気機器や乗り物・ロボットのような産業機械は、システム制御理論と深い関連がある。この“制御”という言葉は対象となっている物を希望通りに動かすことを意味し、その技術は絶えず進歩し続けている。本研究室では、現代の電気機器や産業機械を制御するのにふさわしい最新の手法を研究している。
前田 太陽
Maeda Taiyo
博士(理学)(金沢大学)
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准教授 研究テーマ例
  1. 支援システムの開発
  2. 自然科学分野の可視化、社会科学分野の可視化
研究指導内容概略
特別な知識やスキルがなくとも利用できるコンピュータシステムである問題解決環境の構築と、アプリケーションに必要となる、可視化、分散・並列計算による作業効率化の研究を行う。計算科学と計算機科学がより融合した支援システムの構築を目指す。
村田 仁樹
Murata Masaki
博士(理学)(京都大学)
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講師 研究テーマ例
  1. ディープラーニングの応用
  2. ディープラーニングの判断根拠の明確化
研究指導内容概略
今、人工知能は産業や学術の様々な場面で活躍している。そして、最近の人工知能はディープラーニングという手法によって支えられている。この研究室では、ディープラーニングについて「ディープラーニングを様々な分野へ応用する」という目的と「ディープラーニングの判断根拠を明らかにする」という目的で研究している。

電子工学教育研究分野

氏名 役職 研究テーマ例/研究指導内容概略
松井 章典
Matsui Akinori
博士(学術)(埼玉大学)
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教授 研究テーマ例
  1. 平面アンテナの構成法の提案と放射特性の解析
  2. 高周波領域において多機能性を有する無線通信回路の研究
研究指導内容概略
無線通信に用いられるアンテナは、その用途に応じて形態を変える必要が ある。特に平面アンテナはロープロファイル性を有していることから様々な応用分野で用いられている。そこで、用途に応じた平面アンテナの構成法を提案し、その放射特性を実験と理論、さらにはコンピュータシミュレーションにより解明する。
松田 智裕
Matsuda Tomohiro
理学博士(東京大学)
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教授 研究テーマ例
  1. 物質生成と対称性の破れ
研究指導内容概略
素粒子・宇宙論・物性の3分野で場の理論を基礎とした理論的な研究を行う。近年は上記の3分野を横断する研究が盛んに行われており、トポロジーやエンタングルメントエントロビーなどがその代表例である。String Theory、 Brane、 多次元の場の理論、凝縮系の物理学とその周辺について、数理的な問題や宇宙観測、物性を含む現象論的な問題点を解決していくことを目的とする。
曹 建庭
Cao Jianting
博士(工学)(千葉大学)
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教授 研究テーマ例
  1. 多変量データ解析の理論とアルゴリズムの設計に関する研究
  2. 脳波計測・解析に基づく脳死判定に関する研究
  3. 脳とコンピュータのインターフェースに関する研究
研究指導内容概略
複数話者の会話から収録した混合音声を個別の音声信号に復元する問題や、脳波や脳磁界の記録から個別な活動信号源の抽出と脳内情報を可視化する問題を、これまでの信号処理の技術で解決するには困難なところが多い。このようなニーズに応じるため、先端的な信号処理の理論と技術の研究開発が要求されている。本研究室では、近年提唱されている独立成分解析(ICA)と呼ばれている新しいブラインド信号処理の方法を中心にし、従来の信号処理の方法との関係と両者の違いを理解し、その優位性や問題点について考える。また、ブラインド信号処理の特徴を活かしたモデルと推定システムの設計、計算原理、シミュレーションなどの基本技法を習得する。更に、人間の視聴覚系の生理実験、脳波と脳磁界の計測、データ解析と評価、音源分離システムの構築などを総合的に研究開発する。
吉澤 浩和
Yoshizawa Hirokazu
Ph.D.(オレゴン州立大学)
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教授 研究テーマ例
  1. 低消費電力動作のCMOSアナログ集積回路設計
研究指導内容概略
自然界に存在する物理量(たとえば音声、映像等)はほとんどすべてがアナログ量である。これらのアナログ量とディジタル電子機器とのインターフェースはアナログ・ディジタルミックストモード回路が行っている。その結果ディジタル機器の特性は、アナログ回路の特性で左右される。また電子機器の小型化・軽量化が進むにつれて、より小さな乾電池や二次電池での回路動作が要求される。そのため、低電圧動作・低消費電力の集積回路のニーズが高まっている。本回路研究室では、低電圧・低消費電力・高精度をテーマに、CMOSアナログICの設計技術を研究する。
内田 正哉
Uchida Masaya
Ph.D.(総合研究大学院大学)
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教授 研究テーマ例
  1. ナノテクノロジーによる波動関数制御
研究指導内容概略
「量子ドット」や「メタマテリアル」に代表されるように、ナノテクノロジーにより, 革新的な特性をもつ材料やデバイスがつくりだされてきた。これらはナノ構造体を用いて波動関数を人工的に制御したものと見ることができる。また、われわれが世界で初めて生成した「軌道角運動量をもつ電子ビーム」もその一つである。本研究室では, 最先端のナノテクノロジーを駆使し, 波動関数を制御することで、新しい量子現象の発見や革新的材料やデバイスの創生、新規材料分析方法の開発を目指している。
古川  靖
Fujita Kazuhiro
博士(工学)(東京農工大学)
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教授 研究テーマ例
  1. レーザーを用いた光波センシング技術
  2. 光計測システムの遠隔監視
  3. AIによる情報解析
研究指導内容概略
レーザーを用いた光波センシングは、電気信号よりもはるかに高い周知数において位相の揃った光を利用するため、最も正確な計測手段として活用されてきた。特に、光ファイバーをセンサケーブルに用いると、温度、ひずみ、音響などの物理現象を遠隔地から検出することが可能になる。こうしたリモート光計測システムで測定対象の状態診断をするにあたり。検出した物理量の判定方法によっては誤検知を生じうるという課題があった。本研究室は、物理量をAIによって情報解析し、利用者にとって価値のある情報を得ることを目指す。
藤田 和広
Fujita Kazuhiro
博士(工学)(北海道大学)
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准教授 研究テーマ例
  1. 電磁場解析技術の高精度化・高速化に関する研究
  2. 電子機器における電磁環境両立性に関する研究
  3. 粒子加速器の機器設計に関する研究
研究指導内容概略
電気・電子機器の製品開発では、複雑な構造や回路を含む系の電磁気現象をコンピュータ上で模擬し、その特性を予測することが必須となっている。電磁気の問題を解くための数値計算技術は、電磁場解析として知られており、産業分野から先端科学分野まで広く使われている。本研究室では、機器設計の効率化や電子機器における電磁雑音発生機構の解明に貢献すべく、電磁場解析技術の高度化とその応用に関する研究を行う。

博士後期課程 授業科目

情報工学教育研究分野

  • 知能ロボット工学特論
  • メディア工学特論
  • フィジカルコンピューティング特論
  • 医用画像情報学特論
  • 神経情報処理特論
  • ネットワークコンピューティング特論
  • 深層学習特論
  • システム制御特論
  • 情報工学特別研究
  • 情報工学特別講究

電子工学教育研究分野

  • 電磁波工学特論
  • 熱・統計物理学特論
  • 信号処理特論
  • 集積回路工学特論
  • ナノ材料工学特論
  • 光波センシング特論
  • 電磁気学特論
  • 電子工学特別研究
  • 電子工学特別講究

情報システム専攻・共通

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