工学部 情報システム学科
1. アドミッション・ポリシー(AP)
ソフトウェア,ハードウェアに精通して総合力を発揮し情報システムを構築できるICT 技術者の養成を教育の理念としている。このため,本学科ではソフトウェアに重点を置いた情報システム技術(コンピュータ,ネットワーク,ソフトウェア,プログラミング,CG 等)と,生物の知能を模倣し計算機上で実装,活用するAI(人工知能)技術,電子工学に重点を置いた電子情報技術(電子デバイス,電子回路,通信,ディジタル情報など)を教育しており,以下の適性を持つ学生を入学試験で求めている。
<知識・技能>
- 情報システム学の学習に必要な基礎学力とコミュニケーション能力を有する人
- コンピュータ,情報通信の分野に強い興味と関心を持つ人(IT専攻)
- AI(人工知能)の仕組み,開発,運用に強い興味と関心を持つ人(AI専攻)
- 電気電子工学に関する高度な専門知識を身につけ社会でニーズの高い電子技術者を目指したい人(電気電子専攻)
<思考・判断・表現>
- 自分の考えや質問の答えを明確に説明することができる。
- 文章理解力や作文能力を身につけている。
- 基礎的な英語力を身につけている。
<主体性・意欲・協働性>
- 情報システム技術、人口知能技術や電子情報技術に強い興味があり、情報システム系技術者になることを希望する。
- ものづくりに興味があり,自分の手で新しいものを創り出すことに意欲がある。
- 技術者として社会に貢献しようとする意欲がある。
- 好奇心が旺盛で,何事にも積極的かつ自主的に取り組むことができる。
- 仲間と協力し、物事を進めることができる。
<入学者選抜>
- 情報システム学科においては、以上の資質・能力等を総合・多面的に評価するため、AO入試・一般入試・大学入試センター利用入試・推薦入試で入学者選抜を実施する。
2. カリキュラム・ポリシー(CP)
本学科では,コンピュータ・情報・ネットワークに関するソフトウェア系の学問を学ぶIT(情報技術)専攻と,生物の知能を研究しそれを計算機上で活用する技術を学ぶAI(人工知能)専攻と電子回路・通信システム・デバイスに関するハードウェア系の学問を学ぶ電気電子専攻を設けている。各専攻では,専攻の必修科目だけでなく,必要に応じて双方の授業を受講できるカリキュラムを設定している。また専門性を高める教育・研究指導を行う。これらのカリキュラムをもとに在学中に学生が学力・思考力・判断力・創造力を身につけられるように教育課程を編成し、真の実力を養成できることを方針としている。
<教育内容および方法>
1~2年次には,専門分野の基礎となる物理や数学のほかにも,国際性,文化や人間,社会など人間性を養う教養科目を用意している。教育効果を高めるため,1年次,2年次の専門科目(コンピュータ実習,プログラミング言語など)は3~4クラスによる少人数授業を実施する。3年次に卒業研究の担当教員の下で少人数ゼミを行い,卒業研究に必要な専門知識を教育する。また,キャリア教育により職業観を身につけさせる。4年次の卒業研究では各学生に研究テーマを与え,未知の問題解決へのアプローチを指導する。1年間の卒業研究を通して,思考力,問題解決力,コミュニケーション能力,プレゼンテーション能力を養成する。このことにより、情報システム学科で学んだ幅広い専門知識や教養を活用し、未解決の問題に計画的に取組み解決する能力や、社会の要求に対応するための創造的な思考ができる能力を育成している。また、情報システム工学の総合的な学習経験を生かして、高等学校工業・中学技術教員になることを目指す者には、教員免許状取得のための指導を行っている。
<教育方法>
情報システム学科では、実践的プログラム、人工知能プログラムや電気電子工学技術を実践的に学び、実際にプログラムおよび回路等のハードデバイスを通して情報システム系ものづくりのための基礎的技術・技能を修得している。
情報システム学科では、必修科目として講義と演習を一体化したプログラム系科目、電気電子系科目を中心に行う。また、選択必修科目のプログラム科目、人工知能プログラム科目および電気電子系科目では、講義と演習を融合し、更なる理解を深める。つまり、演習によって原理・法則の知識を定着させるようにしている。学生は与えられた問題を自ら解こうとする作業を通じて頭を働かせ、自分が理解している点と理解していない点を明確に把握することができる。それによって、問題点が明らかになり、よりよい理解へ繋がるよう配慮されている。
高校理数系科目を十分履修してこなかった学生には、工学の基礎をなす理数系基礎科目の補修科目を設けている。さらにコンピュータに関する知識とプログラミングスキルを、演習を行いながら学んでいる。また、主に英語を学習到達別クラスで学習し、TOEIC対策も行っている。
自分が主体となって問題を設定したり、問題解決の道筋を考えたり、結果を判断して問題解決のための新たな方法を模索したりする、実践的な作業は社会で活躍する時に求められる汎用的能力で、そのための科目として学生が主体となって学ぶアクティブ・ラーニングを基本とする情報システムゼミ(3年次開講)と、卒業研究Ⅰおよび卒業研究Ⅱ(4年次開講)が用意されている。特に、卒業研究Ⅰ・Ⅱは複数の分野にまたがるため、大学4年間の学習の総仕上げという位置づけにあり、情報システム学科で学んだ幅広い専門知識や教養を創造的に応用して、学生と教員とが連携・協力して課題解決に取り組んでいる。
情報システム工学の専門知識の専門科目に加え、高等学校(工業、数学および情報)や中学校(数学および技術)教諭免許状取得希望者のために、1学年から3学年に教職課程授業科目をバランスよく配置し、4学年で教育実習を行っている。
<評価>
授業科目ごとの学習到達目標を明確にし、一般共通科目、共通基礎科目や情報システム専門科目の単位修得によって、情報システム工学の基礎の原理・法則、機械の機構・動作の仕組み、ものづくりを達成する総合的基礎学力、技術の修得を評価している。
最終学年で実施する卒業研究については、研究結果を卒業論文にまとめ、卒業研究発表会において口頭発表を行い、卒業論文の審査および複数の教員からの質疑応答を通して、学生の理解度、思考力、判断力、問題解決力、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力を評価している。
3. ディプロマ・ポリシー(DP)
<知識・理解>
- 情報システム工学、人工知能および電気電子情報工学に関する専門知識とその応用力を有する。
<汎用的技能>(プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力、ものづくり能力、プログラミング能力、問題解決能力)
- 自分の考えや質問の答えを論理的に明確に説明できるプレゼンテーション能力を有する。
- 他者と意見を交わし、英語で基礎的なコミュニケーションを行う能力を有する。
- 情報システム学(情報工学,AI(人工知能)技術,電子工学)の基礎と応用を理解している。
- 情報システムを設計・構築できる能力を有している。
- 社会の変化に対応できる教養・判断力・倫理観を身につけており,未知のテーマに取り組む際に自ら考え工夫し問題を解決できる。
<態度・志向性>(人間性、社会や産業に貢献する意欲、自己管理力、チームワーク、倫理観・社会的責任)
- 豊かな教養を持ち、深い人間性を有する。
- 情報システム系技術者としてものづくりやそのシステムに関心を持ち、社会や産業の発展に貢献する意欲を有する。
- 新しい知識や技術を自主的に身につけ、未解決の問題に計画的に取り組むことができる。
- 多様な考え方や背景を理解し、他者と連携・協力して課題に取り組むことができる。
- 技術が社会や環境に及ぼす影響を理解し、技術者としての倫理観および社会的責任感を有する。
<総合的な学習経験と創造的思考力>
- 情報システム学科で学んだ幅広い専門知識や教養を活用し、社会の要求に対応するための創造的な思考および発想ができる。