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研究室ガイド

機械工学科


工学部

機械工学科
Department of Mechanical Engineering


未来の姿を描きながら、
「ものづくり」を学ぶ

材料力学研究室[趙 希禄 教授]

機械分野の設計および生産現場の問題を解決するため、計算力学による数値解析と実験検証を組合せて、機械系の強度剛性、振動噪音や衝突特性等の問題解決、自然エネルギー利用技術開発、地震被害を低減する動吸振器の開発、3次元複雑構造の形状最適設計、折紙工学を利用した新型自動車車体構造の開発、多段階板金プレス成形、樹脂射出成形やダイカスト鋳造など生産工程の最適化、複合材料からなる板シェル構造の最適設計など、幅広く研究活動を展開しています。

主な研究テーマ

  1. 折紙工学を利用した新型自動車車体の軽量化と性能向上および加工法開発
  2. 構造形状最適設計、板金プレスや樹脂射出成形など生産工程の最適化
  3. 自然エネルギー利用技術、地震被害を低減する制振技術開発

趙 希禄 教授

専門分野
機械系CAE、最適設計、加工技術、制振技術、電気自動車設計

担当科目
材料力学および演習、材料力学特論、最適設計特論、機械工学実験、機械工学プロジェクト、プレゼンテーション技法、卒業研究 など

材料強度学研究室[上月 陽一 教授]

製品になるまでの加工プロセスでは材料の塑性変形が起こっており、それらはほとんどの場合転位のすべり運動によって担われています。本研究室では、その転位の運動に基づいた材料の塑性変形に関する特性について調べています。例えば、不純物や母材の種類を変えてその不純物の周りの歪の大さや形が変化すると変形特性がどのようになるのか? 同じ材料でも熱処理条件(試料の履歴)を変えることによって変形特性がどのようになるのか? などの研究を行っています。

主な研究テーマ

  1. 結晶中の不純物サイズによる変形特性への影響に関する研究
  2. X線照射したアルカリハライド単結晶中の転位と点欠陥との相互作用に関する研究
  3. 金属材料を試料とする超音波振動応力付加下での歪速度急変試験装置の模索

上月 陽一 教授

専門分野
材料強度学

担当科目
材料力学及び演習I、機械材料、塑性加工、機構学、工学実験I、プレゼンテーション技法、工学プロジェクト、卒業研究I・II

熱エネルギー工学研究室[髙坂 祐顕 教授]

熱力学や伝熱工学を中心にした水素貯蔵・輸送方法、水素吸蔵合金を用いた熱駆動型冷凍機や燃料電池自動車への水素充填方法の開発、また、2成分系の高沸点ガス露点推算法の開発など、近い未来の水素社会に貢献することができる技術の開発を目指し、次世代エネルギーである水素エネルギーの有効利用に関する研究に取り組んでいます。本研究室では主に熱力学・伝熱工学に基づき解析・実験モデルを構築し、数値シミュレーションと実験を通して研究開発を進めています。また、熱解析用数値解析ソフトウェアの開発なども行っています。

主な研究テーマ

  1. 水素エネルギーの有効利用に関する研究
  2. 水素吸蔵合金を用いた水素貯蔵・輸送方法の開発
  3. 温度計測・熱物性値計測に関する研究

髙坂 祐顕 教授

専門分野
熱力学、伝熱工学、音響工学

担当科目
伝熱工学、設計製図I、工学実験II、プレゼンテーション技法、工学プロジェクト、卒業研究

成形技術研究室[福島 祥夫 教授]

これからのものづくりには機械設計技術だけでなく、効率の良い生産工程・加工技術が必要になります。それには、工作機械、ネットワーク、PC・スマホを連結したIoTの観点からの技術が必要となるため、本研究室ではプラスチック成形加工技術を基軸とし、“CAE技術での事前検討”、“機械設計技術での金型製作”、“IoT技術による監視・判断技術”について研究を行っています。これにより、企業が求めているスマートものづくりを理解した人材を育成していくことを目指しています。

主な研究テーマ

  1. プラスチック射出成形加工・砂型鋳造加工における解析及び計測に関する研究
  2. 材料表面に金型設計・加工及び最適化設計手法に関する研究
  3. CAD/CAEを活用した実用化設計に関する研究

福島 祥夫 教授

専門分野
成形加工、機械設計、CAD/CAE、最適・効率化研究(IoT技術含む)

担当科目
CAD基礎製図、システム工学、工学プロジェクト

生産プロセス研究室[河田 直樹 教授]

ものづくりの現場では、設計技術とともに生産技術が重要で、いずれも製品品質の作りこみに欠かせません。
また、良い品物を継続して市場に提供するためには、最適な製造条件を作りこみ、それを維持していく必要があります。そのために、NC工作機械などの生産設備が正常に稼働しているかを監視する状態監視技術や完成した製品の検査技術が重要です。
本研究室では、機械加工の生産プロセスに着目し、ものづくりの現場に近い課題をテーマとして、加工パラメータの最適化と、IoTやAIを用いた加工に関わる状態量のセンシングとパターン認識による状態監視の研究を中心に展開します。

主な研究テーマ

  1. 機械加工の評価方法と最適化に関する研究
  2. 状態監視技術を用いた各種機械のモニタリングシステムの開発
  3. パターン認識技術を用いた機械加工品の画像等による検査・判定技術の開発

河田 直樹 教授

専門分野
切削加工、計測工学、最適化、状態監視

担当科目
工業力学および演習、機械工作法、工業法規、交通機械、工学プロジェクト、卒業研究

燃焼推進工学研究室[福地 亜宝郎 教授]

宇宙が身近になりつつある今、ロケットの高性能化、低コスト化、環境対応が求められています。ロケットエンジンの開発では燃焼工学、推進工学が重要です。燃焼は伝熱、流れ、化学反応を伴う複雑な現象であり、それぞれのメカニズムの解明を踏まえ、燃料(推進薬/金属燃料)の異相間燃焼現象、燃焼方式、推進方式の研究を行っています。

主な研究テーマ

  1. ロケット高性能化のための金属燃料の燃焼研究
  2. 固体推進薬の研究
  3. ハイブリッドロケットの研究

福地 亜宝郎 教授

専門分野
燃焼工学/ロケット推進工学

担当科目
VB機械設計法及び演習、工学実験I、流体力学及び演習I、内燃機関、工学プロジェクト、プレゼンテーション技法、卒業研究

メカトロニクス研究室[長井 力 教授]

人間と協調して作業を行うロボットや自動機械システムを、より使いやすく使用者にとって負担の少ないシステムとすることを目的として、人間-機械システムの研究を行っています。人間の持つ特性を計測・解析し、身体の構造や運動制御のしくみを機械システムへ応用しています。得られた知見を用いて、歩行パワーアシスト装具や触覚計測センサ、手術トレーニング支援装置等の開発を行っています。

主な研究テーマ

  1. 歩行補助パワーアシスト装置の研究開発
  2. 触覚センサの研究開発
  3. 医療福祉機器の研究開発
  4. 人間特性や生体運動の計測解析

長井 力 教授

専門分野
医療福祉工学、メカトロニクス、人間工学、バイオメカニクス

担当科目
ロボット・スマート機械概論、電子工作実習、移動ロボット・プロジェクト、設計製図Ⅱ、生体機械工学特論、プレゼンテーション技法、工学プロジェクト、卒業研究

破壊プロセス研究室[政木 清孝 教授]

機械構造物の突然破壊を防止するには、使用している構造材料がどのように破壊するのかを理解する必要があります。本研究室では、材料の破壊にいたるプロセスに注目し、破壊を防ぐにはどうすればよいか、破壊の前兆を捉えるにはどうすればよいかについて研究しています。主として飛行機や自動車などに使用される金属材料を対象として、荷重の繰り返しにより生じる疲労破壊に関して、実験的手法を用いて調査しています。また、材料の破壊は機械工学分野のみにとどまる問題ではないため、幅広い研究分野の「破壊」に注目して、その破壊プロセスの必然性について研究しています。

主な研究テーマ

  1. パルスレーザーを用いた金属材料の表面改質処理とその強度評価に関する研究
  2. 表面改質処理による各種金属材料の強度改善に関する研究
  3. 分野横断型研究
    例:枝サンゴ骨格の破壊メカニズムとその必然性に関する研究
    例:ハイブリッドロケット用エンジンの強度信頼性に関する研究
    (ガンダムオープンイノベーション)

政木 清孝 教授

専門分野
破壊力学、材料強度学、材料力学、非破壊検査など

マイクロ・ナノ工学研究室[長谷 亜蘭 准教授]

医師が聴診器を用いて人間の健康状態を診断するように、材料の変形・破壊時に発生する弾性波(AE波)を検出して機械システムの認識・評価することを考え、特にトライボロジー(摩擦・摩耗)現象や加工現象とAE波の関係を調べています。また、500年以上も研究されていますが、未だ解明されていない部分が多く残る摩擦・摩耗現象の究明を行っています。様々な機械や現象の診断・評価に取り組んでいるため、患者に接して診断や治療などを施す臨床医学に例えて、当研究室のキャッチコピーを“機械の臨床医チーム”としています。

主な研究テーマ

  1. アコースティックエミッション(AE)法による加工状態監視および工具摩耗評価
  2. AE法を用いた摩擦・摩耗現象の認識と評価
  3. トライボロジー現象(凝着摩耗機構
  4. 摩擦磁化現象など)の解明
  5. 凝着摩耗過程の分子動力学シミュレーション

長谷 亜蘭 准教授

専門分野
精密機械加工、トライボロジー、センシング、科学教育

担当科目
機械工学概論、知能化工作機械、精密加工学、スマートマニュファクチャリング、機械工学実験・実習、工学プロジェクト、トライボロジー特論

機械力学研究室[皆川 佳祐 准教授]

我が国は世界でも有数の地震国であり、全世界で発生するM6以上の地震の20%以上が日本で発生しています。このような地震の被害を低減させる技術として、「耐震」、「免震」、「制振」等があります。本研究室では、構造物がどれくらいの揺れに耐えられるのか(耐震性)の評価や、構造物に地震動を伝えない技術(免震)、構造物の揺れを抑制する技術(制振)などの研究を行っています。
また、我々が普段何気なく利用する機械として、エレベーターやエスカレーターがありますが、これらは重力に逆らい運動しており、様々な危険性を含んでいます。本研究室では、エレベーターやエスカレーターが安全に運行できる技術を研究しています。

主な研究テーマ

  1. 免震装置,制振装置の研究開発
  2. エレベーター、エスカレーターの安全に関する研究
  3. 自動車の振動特性に関する研究

皆川 佳祐 准教授

専門分野
機械力学、地震工学、振動工学

担当科目
機械力学及び演習I・II、数値計算法、工学実験II、卒業研究 など

制御工学研究室[萩原 隆明 准教授]

自動車、航空機、工作機械等の実システムをコンピュータや電子機器を使って思い通りに動かすことを制御といいます。
制御は機械の性能向上など産業技術の発展に貢献している重要な技術です。
当研究室では、新しい制御の理論や技術の研究、さらに実システムへの応用に関する研究に取り組んでいます。
システムを思い通りに動作させるための良い制御を研究し、社会の役に立つことを目指しています。

主な研究テーマ

  1. モータ制御に関する研究
  2. 移動機構に関する研究
  3. 時間遅れがあるシステムの制御に関する研究(遠隔操作など)
  4. 触覚に関する研究
  5. PID制御に関する研究

萩原 隆明 准教授

専門分野
制御工学、メカトロニクス

担当科目
制御工学及び演習I・II、工学実験I、工学プロジェクト、コンピュータ・プログラミング、卒業研究

ロボットデザイン研究室[安藤 大樹 准教授]

制御機械システムにおける機構系と制御系を統合的に設計することにより、両系を区別して設計する従来の設計手法の限界をブレイクスルーする設計技術の確立を目指しています。
特に、柔軟性を積極的に利用することにより構造に新しい機能を持たせるコンプライアントメカニズム、機能的連続体、連続体ロボットなどの機構系と制御系の統合化設計の研究を行っています。

主な研究テーマ

  1. 機能的可変柔軟構造とその制御系の統合化設計
  2. 産業用小型電動ロボットハンドの開発
  3. 低侵襲外科手術用柔軟鉗子の開発
  4. 農業用ロボットの開発

安藤 大樹 准教授

専門分野
機械力学、制御工学、システム設計工学

担当科目
メカトロニクス、ロボット工学、Cプログラミング

機能性流体工学研究室[岡田 和也 講師]

本研究室では、流体工学、環境工学、医用工学などのさまざまな工学分野への応用が期待されている磁性粒子分散系を取り扱います。具体的には、さまざまなシミュレーション法を駆使して磁性粒子の凝集現象や配向特性などを解析する基礎研究、環境工学分野における河川・湖沼の水質改善を目的とした研究、ならびに、バイオ流体工学分野での薬物輸送に関するシミュレーション的研究を推進します。

主な研究テーマ

  1. 非球状磁性粒子からなる分散系の磁気粘性特性に関する研究
  2. 磁性粒子の沈降現象と汚濁物質の吸着特性に関する研究
  3. 磁気マイクロスイマーに関する研究

岡田 和也 講師

専門分野
流体力学、分子シミュレーション

担当科目
プレゼンテーション技法、卒業研究I・II、工学プロジェクト、金属加工実習

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