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私の専門は宇宙物理学(天文学)です。 主に数値シミュレーションを使って、宇宙の理論的な研究をしています。 これまでは、主に球状星団という天体の力学的な進化について研究してきました。
球状星団とは、その名の示す通り、多くの星が球状に集まってできている天体です。 典型的な球状星団は数10万~数100万個の星からできていて、 それらの星は自分たち自身の重力(自己重力)でひとかたまりになっています。 我々の銀河系には約150個の球状星団が存在していて、 それらは銀河中心を中心として銀河ハロー全体にわたって球状に分布しています(右図参照)。 球状星団は銀河系の中で最も古い天体であることでも知られています。 また、銀河系だけでなく、他のいろいろなタイプの銀河にも球状星団は存在しています。
力学系としての球状星団の特徴は、星が非常に高密度で分布しているため、 星どうしの重力散乱による熱力学的な進化を経験しているということです。 重力熱力学的崩壊や重力熱力学的振動といった興味深い現象が発見されています。 また、星どうしの物理的な衝突が起こることも珍しくありません。 いくつかの球状星団の中心部には、太陽質量の千倍程度の質量のブラック・ホールがあるかも(?)しれません。
私の研究について興味のある研究者の方は、
にある論文を眺めてみてください。