研究紹介

主な研究テーマ
安定で有用な好熱菌由来の酸化還元酵素遺伝子の大腸菌内での大量発現

現在,様々なバイオセンサが実用化されているが,その心臓部である酵素の不安定性が問題となっている。そこで,熱に安定な好熱菌,Thermus thermophilus HB8およびDeinococcus geothermalis の種々の酸化還元酵素を,遺伝子工学的手法により好熱菌の酸化還元酵素遺伝子を大腸菌内で大量発現させる研究を行っている。酸化還元酵素として,ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド酸化酵素(NADH oxidase),リンゴ酸脱水素酵素(malate dehydrogenase),乳酸脱水素酵素(lactate dehydrogenase),アルデヒド脱水素酵素(aldehyde dehydrogenase), アスパラギン酸酸化酵素(aspartate oxidase),グルコース脱水素酵素(glucosedehydrogenase)などについて研究を行っている。その際に,開始コドン上流の塩基配列のShine-Dalgarno(SD)配列の延長が大腸菌内での発現効率に大きく影響することを見出している。
また,菌体外に発現したタンパク質を分泌することができる,枯草菌やブレビバチルスを宿主とした,上記遺伝子の発現についても研究を行っている。

プロフィール

氏名:石川 正英
出身:愛媛県
誕生日:1961年6月2日生

学位:工学博士(東京大学)
専攻分野:遺伝子工学,分子生物学