製品になるまでの加工プロセスでは金属の塑性変形が起こっており,それらはほとんどの場合転位のすべり運動によって担われています.そして製品として用いられるには機械設計の段階で,その材料の強度が問題となります.従って金属材料の変形の原理・様々な格子欠陥や転位論の基礎知識を身につけ,さらに応力-歪曲線や材料の強化法(不純物の固溶・析出・分散や結晶粒微細化などによる)を転位論を用いて理解できることは大切です.卒業研究では,転位の運動に基づいた材料の塑性変形に関する特性について調べます.
研究を進めていくと困難な問題にぶつかる場合があります.そのとき,自ら調べてみる,考えてみる,失敗を恐れずに創意工夫してまずやってみることを期待します.
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